PCの初期化(リカバリー)完全ガイド|データバックアップと注意点

PCの初期化(リカバリー)完全ガイド|データバックアップと注意点

PCの初期化(リセット/リカバリー)は、Windowsを再インストールしてPCを初期状態に戻す強力な解決策です。しかし、実行前に必要な準備を怠ると、重要なデータやソフトウェアライセンスを失うリスクがあります。この記事では、安全で確実な初期化の方法を段階的に解説します。

PCの初期化は結果が大きい操作です。選択するオプションによっては、個人データ、インストールしたソフトウェア、設定が削除される場合があります。実行前に「保持/削除」などの選択肢の意味を確認し、必ず事前準備を完了してから実行してください。

保持/削除、削除方式(ドライブのクリーンアップ等)、クラウド ダウンロードなどの選択肢は、公式の説明に沿って理解しておくと誤操作を防げます。Reset your PC(Microsoft サポート)

PC初期化(リカバリー)とは?

PC初期化(リセット)とは、Windowsを再インストールしてPCを初期状態に戻すプロセスです。個人用ファイルを保持するか削除するか、削除する場合の方式(ドライブのクリーンアップ等)などを選べるため、「必ず完全フォーマットされる」とは限りません。

初期化が必要なケース

🦠 深刻なウイルス感染
  • アンチウイルスソフトで駆除不可能
  • システムファイルが改ざんされた
  • 個人情報の漏洩が疑われる
💥 システムファイルの深刻な破損
  • Windowsが正常に起動しない
  • 頻繁にブルースクリーンが発生
  • システム復旧ツールも効果なし
🐌 深刻なパフォーマンス劣化
  • 起動に異常に長時間かかる
  • アプリケーションが頻繁に応答停止
  • 清掃・最適化でも改善されない

初期化前に必ず試すべき代替手段

💡 重要なポイント
初期化は時間とデータの両方を失うリスクが高い作業です。まず以下の代替手段を試し、本当に初期化が必要かを慎重に判断してください。

🔄 システムの復元

復元ポイントを使用して、問題発生前の状態に戻す

🛠️ システムファイルチェッカー

SFCスキャンでシステムファイルの整合性を修復

💊 スタートアップ修復

Windows回復環境での自動修復機能を実行

🔧 セーフモードでの診断

最小限の機能で起動し、問題の原因を特定

代替手段の実行手順

  1. システムの復元を試行
    設定 → 更新とセキュリティ → 回復 → PCの起動をカスタマイズする → 今すぐ再起動
    トラブルシューティング → 詳細オプション → システムの復元を選択
  2. システムファイルチェッカー(SFC)を実行
    管理者権限のコマンドプロンプトで以下を実行:
    sfc /scannow
    うまく修復できない場合は、必要に応じてDISMによる修復も検討します:
    DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

    これらの修復手順はMicrosoftの公式案内に記載があります。Use the System File Checker tool(Microsoft サポート)

  3. セーフモードでの起動確認
    システム構成(msconfig)→ ブート → セーフブート にチェック
    セーフモードで正常動作する場合、ソフトウェアまたはドライバが原因

🔗 詳細情報
システム復元の詳細な手順については、PCの復元ポイント作成手順と活用法をご確認ください。

【最重要】初期化前のデータバックアップと準備

この段階が最も重要です。バックアップに失敗すると、重要なデータを永久に失う可能性があります。時間をかけて確実に実行してください。

バックアップ優先度別データ分類

🔴 最優先(必須)
  • ドキュメント、写真、動画ファイル
  • メール データ(Outlook PST/OST)
  • ブラウザのブックマーク・パスワード
  • ソフトウェアのライセンスキー情報
  • 重要な設定ファイル
🟡 中優先度
  • アプリケーションの設定ファイル
  • ゲームのセーブデータ
  • フォント ファイル
  • デスクトップとスタートメニューの設定
  • ネットワーク設定情報
🟢 低優先度
  • 一時ファイル(再ダウンロード可能)
  • キャッシュファイル
  • ログファイル
  • 再インストール可能なソフトウェア

詳細バックアップ手順

  1. 外部ストレージの準備
    USBハードドライブ、クラウドストレージ(Google Drive、OneDrive等)を準備
    バックアップ対象データの1.5倍以上の容量を確保することを推奨
  2. ユーザーフォルダ全体のバックアップ
    C:\Users\[ユーザー名]
    以下のフォルダを優先的にバックアップ:
    • デスクトップ
    • ドキュメント
    • ピクチャ
    • ビデオ
    • ミュージック
    • ダウンロード
  3. アプリケーション設定のバックアップ
    C:\Users\[ユーザー名]\AppData
    重要なアプリケーションの設定フォルダを個別にバックアップ
  4. ブラウザデータのエクスポート
    Chrome:設定 → 詳細設定 → リセットとクリーンアップ → データのエクスポート
    Edge:設定 → プロファイル → お気に入りの管理 → エクスポート
    Firefox:ブックマーク → すべてのブックマークを表示 → インポートとバックアップ
  5. メールデータのバックアップ
    Outlook:ファイル → 開く/エクスポート → インポート/エクスポート → PSTファイルを作成
    Thunderbird:プロファイルフォルダ全体をコピー

ライセンスキーと認証情報の確認

📋 確認・記録必須項目

  • Windows ライセンスキー(プロダクトキー)
  • Microsoft Office ライセンス情報
  • Adobe Creative Suite ライセンス
  • 有料ソフトウェアのライセンスとインストーラー
  • ゲームプラットフォーム(Steam、Origin等)のアカウント情報
  • プリンタドライバとネットワーク設定
  • Wi-Fi パスワードとネットワーク設定
  • クラウドサービスのアカウント情報

💡 BitLocker利用時の重要チェック
端末でBitLocker(ドライブ暗号化)が有効な場合、回復操作や初期化の過程で回復キーの入力が必要になることがあります。初期化前に回復キーを確認・保管してください。Find your BitLocker recovery key(Microsoft サポート)

Windows 11/10でPCを初期化する手順

方法1:設定アプリからの初期化

  1. 設定アプリを開く
    Windowsキー + I または スタートメニュー → 設定
  2. 回復設定にアクセス
    設定 → 更新とセキュリティ → 回復(Windows 11は:設定 → システム → 回復)
  3. 「この PC を初期状態に戻す」を選択
    「開始する」ボタンをクリック
  4. ファイル保持オプションを選択
    • 「個人用ファイルを保持する」: 個人データは保持し、アプリと設定のみリセット
    • 「すべて削除する」: 個人ファイル・アプリ・設定を削除して初期状態に戻す

    ※保持/削除、削除方式(ドライブのクリーンアップ等)、クラウド ダウンロードなどの選択肢は、冒頭で紹介した公式説明に沿って判断してください。

  5. アプリの削除方法を選択
    「ファイルの削除のみ行う」または「ファイルを削除してドライブのクリーニングを実行する」を選択
    ※譲渡・処分目的で「クリーンアップ」を有効にすると、復元が難しくなる方向に働きます。必要性と目的を確認した上で選択してください。
  6. 初期化の実行
    「リセット」をクリックして処理開始(完了までの時間は、選択したオプションやストレージ性能等で変動)

方法2:回復環境からの初期化

  1. 回復環境への移行
    設定 → 更新とセキュリティ → 回復 → 詳細なスタートアップ → 今すぐ再起動
  2. トラブルシューティングを選択
    「トラブルシューティング」 → 「この PC を初期状態に戻す」
  3. オプションの選択と実行
    上記と同様のオプションを選択して初期化を実行

方法3:インストールメディアを使用した完全な再インストール

  1. Windows インストールメディアの作成
    Microsoft公式サイトから「メディア作成ツール」をダウンロード
    8GB以上のUSBメモリまたはDVDにインストールメディアを作成
  2. BIOSでブート順序を変更
    PC起動時にF2、F12、Deleteキー等でBIOSに入り、USBまたはDVDを最優先に設定
  3. クリーンインストールの実行
    インストールメディアから起動 → 「カスタム:Windowsのみをインストールする」を選択
    既存パーティションを削除してフォーマット後、新規インストール

方法3は最も確実ですが、完全にデータが消去されます。バックアップが完璧に完了していることを再度確認してから実行してください。

初期化後の再設定と注意点

🔧 基本システム設定

言語、地域、時刻設定、ユーザーアカウントの作成

🌐 ネットワーク接続

Wi-Fi設定、有線LAN接続の確認

🔄 Windows Update実行

最新のセキュリティパッチとドライバの適用

🛡️ セキュリティソフトのインストール

Windows Defenderの確認またはサードパーティソフトの導入

📦 必要ソフトウェアの再インストール

バックアップしたライセンスキーを使用してソフトウェアを復旧

📁 データ復旧

バックアップからの個人ファイル、設定の復元

重要な再設定項目

  • Windows ライセンスの再認証確認
  • Microsoft アカウントまたはローカルアカウントの設定
  • OneDrive、Google Drive等クラウドサービスの同期設定
  • プリンタドライバの再インストールと設定
  • ブラウザの設定とブックマークの復元
  • メールアカウントの再設定
  • セキュリティ設定(ファイアウォール、Windows Defender)
  • 自動バックアップの設定

🔗 詳細設定ガイド
初期化後の詳細な設定方法については、【2025年最新版】新しいパソコンの設定方法をご確認ください。

トラブルシューティング

問題症状対処法
初期化が途中で停止進行率が長時間変わらない
エラーメッセージが表示
・電源ボタン長押しで強制終了後、再試行
・インストールメディアでの完全再インストール
・ハードディスクの物理的故障を疑い、診断ツール実行
起動ループが発生Windowsロゴで再起動を繰り返す
「準備しています」で停止
・セーフモードでの起動を試行
・回復環境からシステムファイルチェック実行
ライセンス認証エラー「Windows がライセンス認証されていません」
透かし文字が表示される
・設定→更新とセキュリティ→ライセンス認証で手動認証
・プロダクトキーの再入力
・Microsoft サポートへの問い合わせ
ドライバが認識されない音が出ない、画面解像度が低い
ネットワークに接続できない
・デバイスマネージャーで不明なデバイスを確認
・メーカー公式サイトから最新ドライバをダウンロード
・Windows Updateで自動検索
データ復旧ができないバックアップファイルが開けない
クラウド同期が失敗
・別のPC でバックアップファイルの整合性確認
・データ復旧ソフトの使用
・クラウドサービスの同期設定見直し

専門業者への相談が必要なケース

以下の症状が現れた場合は、自力での解決を避け、専門業者にご相談ください:

  • ハードディスクから異音(カタカタ、ガリガリ音)が発生
  • 複数回の初期化試行でも同じエラーが発生
  • BIOSが起動しない、または設定が保存されない
  • 重要なデータのバックアップに失敗し、復旧が必要
  • 業務用PC で初期化に失敗し、業務に重大な影響が発生

初期化後のセキュリティ強化

初期化後のPCは、セキュリティが初期状態に戻っているため、速やかに保護を強化する必要があります。

必須セキュリティ設定

  • Windows Defenderまたは信頼できるアンチウイルスソフトの有効化
  • Windows ファイアウォールの適切な設定
  • 自動更新の有効化(Windows Update、ソフトウェア更新)
  • 強固なパスワードの設定(複雑性、長さ)
  • 二要素認証の設定(Microsoft アカウント、重要なサービス)
  • 定期的なバックアップスケジュールの設定
  • UAC(ユーザーアカウント制御)の適切な設定
  • 不要なサービスとプログラムの無効化

データ完全消去について

💡 PC処分時の注意
PCを譲渡・処分する場合、単純な初期化では完全なデータ消去にならないことがあります。削除方式(ドライブのクリーンアップ等)の選択は、冒頭で紹介した公式説明に沿って「目的に合うか」を確認した上で行ってください。
詳細は正しいパソコン処分方法をご確認ください。

まとめ

PCの初期化は、深刻なシステム問題を解決する強力な手段ですが、適切な準備なしに実行すると重大なデータ損失を招く可能性があります。この記事で解説した手順に従い、以下の重要ポイントを必ず守ってください:

🎯 成功のための重要ポイント

  1. 代替手段の検討: 本当に初期化が必要かを慎重に判断
  2. 完璧なバックアップ: 重要データとライセンス情報の確実な保存
  3. 段階的な実行: 急がず確実に各ステップを完了
  4. 事後のセキュリティ: 初期化後の迅速な保護設定
  5. 定期的な予防: 復元ポイント作成など将来のトラブル予防

初期化は「最後の手段」として位置づけ、日頃から定期的なバックアップと予防的なメンテナンスを心がけることで、PCを安定した状態で長期間使用することができます。

🔗 関連記事で更なる活用を
初期化が完了したら、新しいパソコンの設定方法で効率的な環境構築を行い、今度は復元ポイントの作成で将来のトラブルに備えましょう。


PC初期化(リカバリー)で失敗したくない方へ

データ保護・バックアップ・復旧までまとめて相談できます。
全国17万件以上の実績を持つPCホスピタル

パソコン設定のご依頼は0120-864-900受付番号096

【PR】本サイトはPCホスピタルと提携しており、お申し込みにより当サイト運営者に紹介報酬が支払われます。なお、お客様のお支払い金額には影響ありません。

料金表

初期化は「実行前の準備」で9割決まります

PCの初期化は強力ですが、バックアップ不足やBitLocker回復キー未確認、
ライセンス情報の未整理などで、復旧に時間とコストがかかることがあります。
目的(不具合解消/ウイルス対策/譲渡・処分)に合わせて、安全な手順と選択肢を整理しながら進めるのが安心です。

次のような場合は、初期化前に専門家への相談をご検討ください

  • バックアップが不安(Outlook/ブラウザ/アプリ設定/写真・仕事データなど漏れが心配)
  • BitLockerの回復キーが見つからない/暗号化の影響が不明
  • Office/Adobe等のライセンスが心配(再認証できるか不安、プロダクトキー不明)
  • 初期化が途中で止まる/起動ループやエラーが出る
  • 業務PC・管理PCで、Intune/GPO/セキュリティ要件が絡む
  • 譲渡・処分目的で、データ消去の方式(ドライブのクリーンアップ等)を迷っている

よくあるご相談(初期化・バックアップ・復旧)

  • 初期化したいが、何をバックアップすべきか分からない
  • Outlookのメール(PST/OST)やアカウント設定を引き継ぎたい
  • BitLocker回復キーが必要と言われて進められない
  • 初期化中に停止・失敗した/終わった後にドライバやネットが動かない
  • 初期化後の再設定(Windows Update、セキュリティ、周辺機器)までまとめてやりたい

事前準備から初期化後の復旧まで、状況に合わせてサポートします

データ保護を優先しながら、最適な初期化方法の選定、バックアップ、実行、再設定まで安全に支援します。

メールでのご質問・ご相談は24時間受付中!

こちらのフォームから受付中です。

コメントは利用できません。

お知らせ

登録されているお知らせはございません。

ページ上部へ戻る