「Windows 10からWindows 11にアップグレードできるのかな…」と迷っていませんか?
MicrosoftのWindows 11 2025 Update(バージョン25H2)は2025年9月30日から順次提供されています。このニュースを聞いて、「Windows 10からでも11に更新できるの?」と疑問に思われた方も多いと思います。
この記事では、Windows 10ユーザーがWindows 11にアップグレードできるのか、どのような条件があるのか、具体的な方法は何かを、分かりやすく解説します。
💡 アップグレードは「引っ越し」のようなもの
Windows 10をWindows 11にアップグレードするのは、古い家から新しい家への引っ越しに例えられます。すでに新しい家(Windows 11)に住んでいて、部屋をリフォームする(24H2から25H2へ更新)のなら、ちょっとした改修で済みます。しかし、古い家(Windows 10)から新しい家(Windows 11)に引っ越すのなら、荷物を詰めて運んで、新しい家に合わせて配置し直す必要があります。これが、更新時間の大きな違いになるわけです。
⚠️ 重要な期限
Windows 10は2025年10月14日にサポート終了済みです。サポート終了後はセキュリティ更新が提供されず、セキュリティリスクが高まります。条件によりESU(延長セキュリティ更新、個人向けの選択肢を含む)の利用も検討できます。
この記事を読めば、お使いのPCで25H2へアップグレード可能かどうか判断でき、最適な更新方法を選べるようになります。
Windows 10から25H2へアップグレードできるの?
結論から申し上げますと、お使いのWindows 10パソコンが「Windows 11のシステム要件」を満たしていれば、Windows 11(提供される最新バージョン)にアップグレードすることが可能です。
ただし、すでにWindows 11を使っているユーザー(特にバージョン24H2のユーザー)と、Windows 10から移行するユーザーとでは、更新にかかる時間や仕組みが大きく異なります。
Windows 10から25H2にアップグレードするための条件
Windows 11へのアップグレード条件は変わっていません。重要なのは、お使いのパソコンのハードウェア(CPU、TPM 2.0など)がWindows 11の要件を満たしているかどうかです。
✅ Windows 11のシステム要件確認ポイント
- CPU:あくまで目安ですが、Intel第8世代、またはAMD Ryzen 2000シリーズ以降。最終確認は公式対応CPU一覧またはPC Health Checkで
- TPM 2.0:セキュリティチップが2.0以上に対応
- RAM:4GB以上
- ストレージ:64GB以上
- GPU:DirectX 12互換グラフィックス(WDDM 2.0)
- ファームウェア:UEFI、セキュアブート対応
古いパソコン(2015年以前のモデルなど)の場合、特にCPUやTPM 2.0の要件を満たさないことが多いです。確実に確認したい場合は、お使いのPCで「PC Health Check」ツールを実行し、互換性を判定することをお勧めします。
✅ 要件を満たしている場合
Windows Updateに「Windows 11へのアップグレードの準備ができました」といった通知が来ます。または手動でチェックして表示される場合は、無料でWindows 11(提供される最新バージョン)へアップグレードできます。
❌ 要件を満たしていない場合
CPUが古い、TPM 2.0に対応していないなどの理由でこれまでWindows 11にできなかったPCは、今回の25H2であっても自動更新の対象外のままです。公式にはアップグレードできません。
Windows 11ユーザーとの「更新作業」の大きな違い
今回の25H2は、すでにWindows 11を使っているユーザーと、Windows 10ユーザーとで、全く異なる更新プロセスを経験することになります。このポイントを理解しておくことは、アップグレード時の心構えとして重要です。
Windows 11(24H2)ユーザーの場合
更新時間:再起動1回、比較的短時間で完了する傾向
仕組み:24H2搭載の対象デバイスでは、「イネーブルメントパッケージ(eKB)」という仕組みを使用。既存のOSの上に軽い更新パッケージを適用します。
データ量:比較的小規模(環境によって異なる)
Windows 10ユーザーの場合
更新時間:環境により30分〜数時間と幅がある。回線やストレージ性能で大きく変わる
仕組み:大規模なアップグレード作業が必要。ダウンロード、インストール、設定の初期化などを実施します。
データ量:数GB規模(インターネット接続によっては時間がかかる)
つまり、Windows 10からのアップグレードは、「小さな更新」ではなく「大規模な作業」と考えておくべきということです。時間に余裕があり、Wi-Fi環境が整った時に実施することをお勧めします。
Windows 10から25H2にアップグレードする3つの方法
要件を満たしているPCであれば、以下の3つの方法のいずれかで25H2にアップグレードできます。詳細はWindows 11 2025 Update入手方法(Microsoft公式)もご参照ください。
方法1:Windows Update(最も推奨)
メリット:最も安全で、Microsoft公式のルート。Windowsが自動で互換性を確認してから案内するため、失敗のリスクが低い。
注意点:すでに要件を満たしているのに通知が来ない場合もあります。その場合は次の方法を試してください。
方法2:インストールアシスタント(手動)
Windows Updateで通知が来ない場合、Microsoft公式サイトから「Windows 11 インストール アシスタント」をダウンロードして実行します。
📥 インストールアシスタント実行手順
- Microsoft公式サイト(Windows 11ダウンロードページ)にアクセス
- 「今すぐダウンロード」から「インストール アシスタント」をクリック
- ダウンロードされたファイル(WindowsSetupAssistant.exe)を実行
- ウィザードに従ってアップグレード開始
- 再起動後、自動で25H2のインストールが進行
メリット:Windows Updateよりも早くアップグレード案内を受けられる可能性がある。
デメリット:手動操作が必要。PCの知識がやや必要。
方法3:ISOファイル / メディア作成ツール(上級者向け)
USBメモリなどを使ってクリーンインストールやアップグレードを行う方法です。複数のPCを更新する場合や、既存の設定を全削除してリセットしたい場合に便利ですが、テクニカルな知識が必要です。
対象者:PCに詳しい方、システム管理者
アップグレード前に確認しておくべき注意点
⚠️ 重要な注意事項
データバックアップは必須です。アップグレード中にトラブルが発生した場合、データが失われる可能性があります。外付けHDDやクラウドストレージに重要なファイルをコピーしておきましょう。
✓ アップグレード前にチェックすべき項目
- インターネット接続:Wi-Fi推奨。モバイル回線での実施は避ける(データ容量が数GBになる)
- バッテリー容量:ノートパソコンの場合、充分に充電した状態か、ACアダプター接続か確認
- ストレージ容量:C:ドライブに十分な空き容量が必要(必要容量は環境によって異なるため、20GB以上の余裕があると安心)
- サードパーティソフト:アンチウイルスソフトなどをアップグレード前に一時的に無効化(トラブル防止)
- プリンタやスキャナ:使用しているドライバがWindows 11対応か事前確認
- 時間的余裕:数時間はPCを操作できない状態になるため、予定に余裕を持たせる
💻 アップグレード後の詳細情報
🎯 【アップグレード後に読む】25H2の更新ガイド
Windows 11 25H2が全ユーザーに解禁|自動更新の仕組みと手動更新の手順
✓ 自動更新の仕組み ✓ 手動更新の手順 ✓ 初心者向け詳細解説
⚠️ 注意: Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了します。早めのアップグレードをおすすめします。
まとめ:Windows 10から25H2へのアップグレード
この記事では、Windows 10ユーザーがWindows 11 25H2へアップグレードできるのか、具体的な方法は何かについて解説しました:
- システム要件を満たしていれば、Windows 10からWindows 11(最新バージョン)へのアップグレードは可能です。PC Health Checkなどで互換性を確認することをお勧めします。
- Windows 10からのアップグレードは「大規模な作業」です。Windows 11ユーザーの小さな更新とは異なり、環境によって30分〜数時間かかることがあります。
- 推奨方法はWindows Updateからのアップグレードです。安全でMicrosoftが互換性を確認してくれます。通知が来ない場合は、インストールアシスタントを試してください。
- Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了済みです。セキュリティリスクを避けるためにも、できるだけ早いアップグレードを検討しましょう。ESU(個人向けの選択肢を含む)の利用も条件によって可能です。
次のステップとしては、まず設定メニューで「Windows Update」を確認してみてください。要件を満たしていれば、すでにアップグレード通知が来ているかもしれません。
時間に余裕があり、Wi-Fi環境が整ったタイミングで、このガイドの手順に従ってアップグレードしてみてはいかがでしょうか。






