RemoveWindowsAIとは?Windows 11のAI機能を削除する方法とリスクを解説(2025年版)
- 公開日:2025/12/27
- 最終更新日:
- パソコン日記
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RemoveWindowsAIとは?Windows 11のAI機能を削除する方法とリスクを解説(2025年版)
「勝手にインストールされたAI機能を消したい」「PCの操作履歴を記録されるのは怖い」――最近、Windows 11ユーザーの間でこのような声が聞かれるようになりました。
MicrosoftはWindowsを「AI PC」へと進化させていますが、その一方で、プライバシーへの懸念や、使わない機能によるPCの動作遅延を気にするユーザーも増えています。
そんな中、2025年12月上旬、GitHub上で公開されたあるオープンソースツールが、世界中のテック系メディアやSNSで大きな話題となりました。その名は「RemoveWindowsAI」。Windows 11に組み込まれたAI機能を徹底的に削除できるというスクリプトです。
この記事では、話題のツール「RemoveWindowsAI」について、その機能や技術的な仕組み、そして導入する前に必ず知っておくべき注意点を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
⚠️ 重要な注意事項
このツールは非常に強力ですが、システムの安定性を損なうリスクがあります。使用する場合は、必ずこの記事で説明するリスクをすべて理解した上で、自己責任で慎重に行ってください。バックアップは必須です。
RemoveWindowsAIとは何か
「RemoveWindowsAI」は、Windows 11に搭載されているAI機能を強制的に削除・無効化するために開発されたスクリプト(簡易プログラム)です。
- 公開時期:2025年12月上旬に注目を集め始めました
- 開発者:GitHubユーザーの「zoicware」氏によって開発されました
- オープンソース:プログラムの中身が公開されており、誰でも閲覧・利用が可能です
このツールの詳細な仕様や最新のコードは、GitHubの公式リポジトリで確認できます。
このツールが急速に拡散した背景には、MicrosoftがWindows 11のアップデートで次々とAI機能を追加している現状があります。特に25H2バージョン以降において、AIコンポーネントがOSの深い部分に組み込まれることへの対抗策として開発されました。MicrosoftはWindows 11 25H2(2025年9月30日一般公開)でAIを活用した新機能を多数追加しており、こうした動きに反発するユーザーが増えています。
Tom’s HardwareやPC Gamerといった主要な海外テックメディアが取り上げたことで、一気に知名度が向上しました。特にTom’s Hardwareは、「Windows 11のAI機能を数秒で削除できるスクリプト」として詳しく報道しました。
何ができるツールなのか
RemoveWindowsAIは、単に画面上のアイコンを消すだけでなく、システムの奥深くにあるAI関連のファイルを削除しようと試みます。主な機能は以下の通りです。
RemoveWindowsAIの主な機能
- Copilotの完全無効化:タスクバーやEdgeブラウザに含まれるCopilot機能を無効にします
- Recall機能の停止:PCの操作履歴を定期的に保存する「Recall(リコール)」機能の無効化、および関連するタスク(自動実行処理)の削除を行います
- AI関連サービスの停止:AI関連のバックグラウンドサービスを削除します
- レジストリの変更:「Input Insights(タイピングデータ収集機能)」やペイント、メモ帳のAI機能などを無効化するためのシステム設定(レジストリ)を書き換えます
- 再インストールの防止:将来のWindows UpdateでAI機能が勝手に復活しないよう、ブロックするための仕組みを導入します
- ロールバック機能:変更を加える前の状態に戻せるよう、バックアップと復元(リバート)のモードが用意されています
「ワンクリック」で削除できると表現されることもありますが、実際にはGUI(グラフィカルな操作画面)を使って、削除したい項目を選んで実行する形式が採用されています。
技術的な仕組みをやさしく解説
このツールは、PowerShell(パワーシェル)というWindowsを自動操作するための管理用スクリプト言語で書かれています。
💡 PowerShellは「工場の制御盤」のようなもの
通常、私たちがWindowsの設定画面から操作するのは、工場のフロアにある「簡易操作ボタン」のようなものです。しかし、PowerShellは工場の奥にある「制御盤」に直接アクセスして、通常の操作では触れない深い部分まで変更できる専門的なツールです。便利ですが、間違えると工場全体の動作に影響を与える可能性があります。
通常、私たちがWindowsの設定画面から「オフ」にする操作は、あくまで「機能を見えなくする」あるいは「一時的に止める」だけのことが多いです。しかし、RemoveWindowsAIが行っていることは「根本的削除」に近い処理です。
具体的な操作内容
以下のような高度な操作を行っています。
- パッケージの削除:スマホでいう「アプリのアンインストール」に近いですが、通常の方法では消せないシステム内部のパッケージ(Appxパッケージなど)をコマンドで強制的に削除します
- CBS(コンポーネントベースサービシング)の操作:これはWindowsの更新プログラムや機能を管理する非常に重要なデータベースです。このツールは、ここに介入して隠れたAIパッケージを削除したり、再インストールを防ぐための情報を書き込んだりします
この「CBSへの介入」こそが、このツールの強力な点であり、同時に最大のリスク要因でもあります。
なぜここまで話題になったのか
単なるカスタマイズツールがこれほど注目された背景には、ユーザーの根強い不安と反発があります。
MicrosoftのAI統合への反発
「すべてのWindows PCをAI PCにする」というMicrosoftの戦略に対し、シンプルなOSを求める層からの反発があります。
プライバシー・監視への懸念
特に新機能「Recall」は、PC画面を数秒ごとに記録するという性質上、「プライバシーの悪夢」「スパイウェアのようだ」という批判がセキュリティ専門家からも上がっていました。
- メディアの影響:Tom’s Hardware、PC Gamer、VideoCardzなどの主要テックメディアが「Windows 11からAIを一掃するスクリプトが登場」と報じたことで、世界中に情報が拡散しました
- コミュニティの議論:技術者の間では、「AIは便利だ」という推進派と、「自分のPCは自分で管理したい」というプライバシー重視派の間で激しい議論が巻き起こっています
使う前に必ず知っておくべき注意点
非常に強力なツールですが、使用には大きなリスクが伴います。以下の点は必ず理解しておいてください。
⚠️ 重大なリスクと注意事項
- Microsoft公式ツールではない:これは個人の開発者が作った非公式ツールです。Microsoftのサポートは受けられません
- Windows Updateで不具合が出る可能性:システムの更新機能を管理するCBSを書き換えるため、将来のWindows Updateが失敗したり、システムが不安定になったりする可能性があります
- 企業・学校PCでは使用不可:会社のPCなどで勝手に実行すると、管理ポリシー違反やセキュリティリスクとみなされる可能性があります
- セキュリティソフトの検知:システム深部を書き換える挙動をするため、ウイルス対策ソフトが「マルウェア(悪意あるソフト)」として誤検知することがあります
- バックアップは必須:実行前には必ず「復元ポイント」の作成や、データのフルバックアップを行ってください
注:ツールの仕様・安全性・更新状況は、必ずGitHub公式ページや開発者情報を最新で確認するようにしてください。
どんな人に向いている/向いていないか
このツールは、すべての人におすすめできるものではありません。
向いているユーザー
こんな人におすすめ
- 自作PCユーザーやゲーマーで、OSの軽量化を極限まで追求したい人
- 万が一OSが起動しなくなっても、自分で再インストールや復旧作業ができる上級者
- テスト環境(仮想マシンなど)で挙動を検証したい技術者
向いていないユーザー
⚠️ こんな人は使用を控えるべき
- PCに詳しくなく、トラブルが起きたら対処できない人
- 仕事で使っているPCや、安定動作が最優先されるメインのPCを使っている人
- 「とりあえずAIを消したい」という軽い気持ちの人
もし「Copilotアイコンが邪魔」という程度であれば、タスクバーの設定で非表示にするか、通常のアンインストール手順を試す方が安全です。RemoveWindowsAIは、「無効化」ではなく「手術に近い削除」を行うツールだと認識しましょう。
まとめ:RemoveWindowsAIは強力だがリスクも大きい
RemoveWindowsAIは、Windows 11のAI化に対するユーザーの「選択肢を持ちたい」という意思を象徴するツールです。技術的には非常に興味深く、強力な効果を持っていますが、OSの安定性を損なうリスクと隣り合わせです。
- 機能:CopilotやRecallなどのAI機能をシステム深部から削除・無効化する
PowerShellスクリプトを使用し、通常の設定では触れないシステム内部のパッケージやCBS(コンポーネントベースサービシング)に介入します。
- 背景:プライバシー懸念やAIの強制搭載への反発から注目された
2025年12月上旬に話題となり、Tom’s Hardware、PC Gamer、VideoCardzなどの主要テックメディアで取り上げられました。
- リスク:Windows Updateの不具合、システム不安定化の可能性がある
Microsoft公式ツールではなく、CBSへの介入によりシステムの根幹に影響を与える可能性があります。
- 結論:リスクを完全に理解し、対処できる上級者以外は使用を控えるべき
「とりあえず試してみる」という軽い気持ちでの使用は危険です。必ずバックアップを取り、自己責任で慎重に行ってください。
多くのユーザーにとっては、まずはWindows標準の設定でAI機能をオフにするのが最も賢明な判断と言えるでしょう。ツールを利用する場合は、必ずバックアップを取り、自己責任で慎重に行ってください。

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