PowerPoint プレゼン作成の基本ポイント
- 2021/6/7
- パソコン日記
社内外問わず、プレゼンをする機会はだれにもあり、そこで頭を悩ますのがPowerPointでの資料作成です。
今回は、PowerPointでプレゼン資料を作成するときに押さえておくべきポイントをご紹介します。
表示の装飾機能はあまり使わない
タイトルの文字や本文を様々な方向からぴゅーんと飛ばしてきて表示させるアニメーション機能、画像などをじわじわと表示するディゾルブ、ページの移り変わりを滑らかに見せるフェイドインなどの装飾機能は、面白いものですがほとんどの場合やる必要のないお遊びです。
20年以上前ならばともかく、今時はむやみに使うと幼稚な印象しか与えません。
このような機能を使うと表示に時間がかかりますので、貴重な持ち時間を無駄に消費することにもつながります。
何も特別な機能を設定せず、クリックすればぱっと表示されるようにしていれば十分です。
凝った配色は行わない
背景色や文字色にいろいろな美しい組み合わせが用意されていますが、大きく映して伝わりやすい配色はごくわずかです。
「きれい=伝わりやすい」ではありません。プレゼンはイラストの展示ではなく、言論を伝えることです。
最もシンプルとされる紺色の背景・白の文字・黄色の見出しという配色や、これに類するシンプルなもので充分です。
本文中に配置する箇条書きも、色を付けすぎると理解しづらくなります。
また、視覚(色覚)には個人差があります。カラフルにすればするほど、伝わりにくくなる人が増えることもあります。
書体を多用しない
デザインのよい書体を効果的に使いたい、というのも逆効果になることがしばしばあります。
また、作成するマシンと上映するマシンが別の場合、双方に同じ書体が入っていないと不完全な表示になる場合もあります。
凝った見ばえの物を作るのは、プレゼンの本質とあまり関係のないことです。
しゃべることを書き込まない
テレビ番組の影響で、発表者がしゃべることまでスライドの文字として書き込んでいる事例をしばしば見ます。
しゃべる内容を書くならば、しゃべる必要はありません。
スライドに書くのはあくまでアウトライン。そのページでしゃべることの「項目」だけです。細かな「内容」までは書きません。
戻る操作を含めない
グラフ、写真、動画などのコンテンツを順に見せたい場合、タイトル一覧→コンテンツ→タイトル一覧→コンテンツというようにタイトルとコンテンツを切り替えて進行させますが、同じ見た目になるタイトル一覧を、戻る操作で見せるのはミスの元です。
タイトル一覧を複数枚作って、プレゼンの最中は常に進む操作だけで見せるようにしましょう。
配付資料はA3版1枚
ご丁寧に、全てのスライドをプリントして配布する事例が多いですが、これは間違った習慣です。
こんなことをするならばわざわざプレゼンなんていうことをする必要はないのです。
配付資料は、プレゼンのまとめです。配付資料に全てのスライドをプリントしてはいけません。
あくまでレジュメとして、見出し、要点、主張したいことを簡潔にまとめ、スライドを資料に使うにしても最小限にとどめます。
A3版1枚を上手に使うと、8ページ分のスペースがあります。これで足りないプレゼンは、明かに肥満体質で、結局伝わることなく飽きられます。
資料の最後に、使用したプレゼンテーションファイルのダウンロード先を書いておくのは親切な方法です。
スライド全部をプリントをするのは資源の無駄、時間の無駄、経費の無駄、作業人員の無駄など、無駄だらけで何一つメリットはありません。
40%台~60%台の調査結果はなるべく採用しない
「ご購入一ヶ月後調査の結果、お客様の60%がまた購入したいと回答しました」・・・このような結果ならばプレゼンから外すことを検討してください。
プレゼンは詭弁術を披露する場ではありません。
60%が「また購入したい」といっているということは、「過半数が認めた」ことではありますが、5人に2人は「また購入したくない」考えを示したわけです。
過半数にしては弱すぎます。
あとで突っ込まれるポイントを作らないのがプレゼンの大事なことで、40%台~60%台の調査結果は逆方向からとらえられる原因となりがちです。
大きく映すことを常に意識する
パソコンで作成したスライドを実際に映すと、文字やオブジェクトの大きさのバランスが違って見えることがよくあります。
作業するときは、時々、画面の横寸法の8倍から12倍くらい遠ざかって画面を見るようにしてください。
遠ざかって見やすいものが、実際に表示して見やすいのです。
最終ページのあとにもタイトルスライド
最終ページを表示させたあと真っ暗にするのは見苦しいです。
最後にもタイトルスライドを置けばスマートに終了できます。
PowerPoint プレゼン発表の心得
プレゼンを任されると、資料を作り、人前で発表しなければなりません。資料を作るのは日常的に慣れていても話すのは苦手という人は少なくありませんね。
プレゼンで発表する立場になった方は、今回ご紹介することを意識してみてください。
初めのあいさつがとても重要
「皆さん、こんにちは!」…この一言を省くのは大きな失敗の元です。演台に立ったら、しっかりと息を吸い込んであいさつをしましょう。
そして下記の定型パターンで導入を行います。
「本日はお忙しい中、●●(行事名)にお集まりくださいまして、まことにありがとうございます。ただ今より、○○(テーマ)についての発表をさせていただきます、わたくし△△(企業名、所属、役職)の□□と申します。よろしくお願いします。」
「今回の発表では、主に★★(発表で紹介する主要な事象)について皆さんにより深く知っていただきたく、その要点をまとめました。これから約◇◇分間よろしくおつきあい願います。なお、質疑応答は最後に受付させていただきます。」
比較的長い導入を行いますが、これだけしゃべることで、呼吸が整い、話していく自信がふくらんでいきます。
下を向いてしゃべらない
プレゼンの目的は、自分がしゃべることではありません。相手に気持ちを伝えるのがプレゼンです。
つまり、下を向いてしゃべっていても、その説明が誰にも伝わりませんので単なるやっつけ仕事にしかなりません。
これでは提示する側にとっても、出席した側にとっても時間の無駄です。
発表者用資料を見ながらしゃべるにしても、必ず顔は出席者の方を向けてください。
そして、可能な限り出席者とのアイコンタクトを心がけましょう。ひとりに視線を合わせるだけで、その周りの人にも視線を合わせたことになります。
じっと顔を見つめる必要はなく、ちょっと目を合わすだけで十分です。
特に座ってプレゼンする場合は、アイコンタクトの頻度を多くしないと冷たい印象になってしまいます。
立ってプレゼンするなら、動こう
プレゼンする際にワイヤレスマイクが準備されるならば、一箇所に立ちっぱなしではなく、動きながらしゃべりましょう。
アップルの故スティーブ・ジョブ氏、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏などのプレゼンテーションをテレビなどで見たことがあると思いますが、彼らの特徴は非常によく動いていることなのです。
動きながらしゃべることで、出席者の視線を集めることができ、自分自身の過度な緊張を緩和できます。
もし、ピンマイク・ヘッドセットマイクが使えるならばさらに好条件となり、よく伝わる強いプレゼンとなります。
資料の持ち方
資料を持つ場合は、片手で持ちます。喫茶店のウェイターがトレイを持つような形で資料を持つとスマートです。
資料が見にくい場合、顔を近づけるのではなく肘の角度を閉じて資料を近づけてください。
しゃべり方
しゃべる内容を資料に全て書き込むのは、あまりおすすめしません。
ただの本読みに終わってしまい、伝わらないプレゼントなりがちです。
資料には、最低限この言葉だけは必ず言い忘れないようにすることを書き、あとは何度も練習して資料を見ずにしゃべるようにしましょう。
この時に勘違いしやすいのは「しゃべる内容<暗記する>」ことです。暗記を試みるのは、大きな間違いです。
暗記するのではなく、自分の言葉として語りかけるようにすることが大事なのです。
何も難しく考える必要はありません。確かに、プレゼンの場は1対多数です。しかし、プレゼンの本質は「隣にいる人に思っていることを話す」行為と同じです。
自分の知っていること、今話したいことを、素直にしゃべるようにすれば自然と多数の人に伝わるのです。
これをカッコいい演説のようにしなければならない、アナウンサーのように立て板に水のごとく話さないといけないなどと思うと失敗します。
スピード
本読みや、アナウンスだと思って取り組むと、どんどん早口になります。これではどんな内容でも伝わりません。
あくまで会話です。スピードにこだわって、一分間に300文字程度というような目安を無理に守ろうとすると次第に硬直して聞きづらいプレゼンになります。
スピードも、普段の会話通りです。ただし、早口と言われる傾向の方は少しゆっくり話しましょう。
文章の「、」に当たるところは心の中で「うん」といい、「。」に当たるところでは「うん・うん」といえば非常に聴き取りやすくなります。
ミスったら自虐する
あなたはアナウンサーではありません。ミスを恐れないようにしましょう。
詰まったり、言い間違えたら軽くほっぺを叩いて「噛んじゃいましたね」といえばだいじょうぶです。場がなごみ、集中力が一気に回復します。
あわてて突き進むのだけは禁物です。
最後にもあいさつ
「以上、○○(所属・名前)が発表させていただきました」と、名前を入れて締めくくりましょう。
IT企業に就職後、フリーランサーとして独立。
主にWEBサイト運営、パソコン整備を行っています。