【2025年最新】PCゲームでカクつく原因は?CPUとGPUボトルネックの診断と解消法

  • 公開日:2025/10/21
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PCボトルネック完全診断ガイド|CPU/GPU負荷、熱、安定性の総合監視指標を解説

最新の高性能なグラフィックボード(GPU)を搭載したのに、ゲームのフレームレートが期待通りに伸びない…。それは、ボトルネック現象が発生している可能性が高いです。

ボトルネックとは、PCの構成要素(CPU、GPU、メモリ、ストレージなど)の中で、最も処理能力が低い部分が全体のパフォーマンスを制限してしまう現象を指します。

本記事では、CPUとGPUのボトルネック現象を特定し、解消するために必要な包括的な監視指標を、主に使用率のバランス、パフォーマンスの安定性、および熱/電力の健全性という観点から詳細に解説します。適切な指標を監視し、ツールの使い方を理解すれば、あなたのPCの真の性能を引き出せるようになります。

💡 ボトルネックは「工場の流れ作業」の遅延

PCの性能は、製品の組み立てラインに例えられます。CPUは設計図(フレームデータの準備)を渡し、GPUは実際に製品を製造(描画)します。もしCPU(設計者)の作業が遅いのに、GPU(製造機械)だけが高速でも、全体の生産量(フレームレート)はCPUの遅さに引っ張られてしまいます。これがCPUボトルネックです。逆に、CPUが高速でもGPUの処理が追いつかない場合がGPUボトルネックです。全体の効率は、最も遅い工程に依存します。

ボトルネックの特定に不可欠な「中核指標」は何?

ボトルネックを判断する最も基本的な方法は、アプリケーション実行中のCPUとGPUの使用率のバランスフレームレートの安定性を確認することです。

CPUとGPUの利用率のパターンは?

以下の監視指標のパターンを理解することで、ボトルネックの種類を素早く特定できます。

ボトルネックの種類典型的な症状監視指標のパターン
CPUボトルネックゲームの動作全体が重くなる、フレームレートの向上が限定的。CPU使用率が高い(90%以上)、GPU使用率が低い(70%未満)。
GPUボトルネック高解像度・高設定時に描画がカクつく、フレームレートが頭打ちになる。GPU使用率が常に高い(90%以上)、CPU使用率が低い(70%未満)。

確認すべき具体的な使用率指標は以下の通りです。

  • CPU使用率 (CPU Usage):CPU全体の負荷を示します。タスクマネージャーやMSI Afterburner、HWiNFOなどのツールで確認できます。
  • GPU使用率 (GPU Usage):グラフィックス処理の負荷を示します。高負荷時には80〜100%になることが正常な目安です。
  • コアごとのCPU使用率:特に重要なのは、特定のシングルコアの使用率が100%に達していないかです。一部のゲームはマルチコア最適化が不十分なため、これがボトルネックの原因になりやすいです。

パフォーマンスの安定性を示す指標は?

  • フレームレート (FPS):1秒間に表示される画像の枚数で、高いほど滑らかです。
  • 1% Low FPS / 最小フレームレート:平均FPSだけでなく、ゲームプレイ中の最低フレームレートの安定性を示す指標であり、これが低いと体感的なカクつきやラグにつながります。競技性の高いゲームでは特に重要です。
  • フレームタイム (Frame Time):フレームのレンダリングにかかった時間。フレームレートの変動が大きいと、この数値が不安定になります。

平均FPS

ゲーム全体の滑らかさの指標。高ければ良いが、カクつき(スタッター)は検出できない。

1% Low FPS / フレームタイム

カクつきやラグの発生頻度を示す指標。これが安定していることが、快適なプレイに不可欠。

ハードウェアの健全性および安定性に関わる指標は?

ボトルネックは単なる性能差だけでなく、熱や電力、その他の要因によるサーマルスロットリングによって引き起こされることが多いため、以下の物理的な指標の監視が必須です。

温度とクロック周波数の監視がなぜ重要?

💡 サーマルスロットリングは「オーバーヒートによる減速」

CPUやGPUのサーマルスロットリングは、車がオーバーヒートした際にエンジンを保護するために意図的にスピードを落とす動作に似ています。温度(水温)が許容範囲を超えると、性能(速度)を犠牲にして動作クロック(回転数)を強制的に下げます。高い使用率を維持していても、この現象が起きるとフレームレートは急落し、実質的なボトルネックとなります。

  • CPU温度 (CPU Temperature):高負荷時の適正温度は機種にもよりますが、95℃程度までは正常な動作範囲内とされることもあります。
  • GPU温度 (GPU Temperature):高負荷時は80℃~90℃までが目安とされます。温度が高くなりすぎると、性能を意図的に下げるサーマルスロットリングが発生します。VRAMのジャンクション温度など、より詳細な温度も監視可能です。
  • CPU/GPUの動作クロック (Clock Speed):実際にどの周波数で動作しているかを示します。温度が上昇しサーマルスロットリングが作動すると、このクロックが目に見えて低下します。
  • ファン回転数 (Fan Speed):冷却が適切に機能しているかを示します。ファンが長時間高速で回り続ける場合は、冷却性能が限界に達している可能性があります。

電力と電圧の指標は?

  • 消費電力 (Power Draw):GPUやCPUが実際に消費している電力(W単位)です。発熱や電源ユニットへの負荷が増加します。
  • 電力制限 (Power Limit):GPUの消費電力の上限設定です。これがボトルネック(性能の頭打ち)の原因となることがあります。
  • 電圧 (Voltages):CPUやGPUに供給されている電圧。システムの安定性に関わる指標です。

システム全体の補助指標とモニタリングツールは?

ボトルネックはCPU/GPU以外の要素、特にメモリやストレージによって引き起こされる場合もあります。

メモリとストレージの指標は?

  • RAM使用量 (RAM Usage):システムの物理メモリ使用量です。不足すると、OSがストレージへのスワップ(仮想メモリ)を開始し、パフォーマンスが著しく低下します。
  • VRAM使用量 (VRAM Usage):GPUの専用メモリ使用量です。高解像度や高画質設定ではVRAM容量が重要であり、不足するとフレームレートが低下します。
  • ストレージ速度 (Disk I/O):ランダムリード/ライトは、OSやアプリケーションの起動など、PCの体感速度に直接影響する重要な指標です。
  • ハードページフォールト (Hard pagefaults):必要なデータがRAMにないときにストレージから読み込んだ回数。これが多すぎる場合、メモリ不足や仮想メモリへの依存の兆候です。

システム遅延(レイテンシ)の診断は?

⚠️ DPCレイテンシの監視は必須

DPC/ISR実行時間(ドライバや割り込み処理の遅延)は、ゲーム中に原因不明の「カクつき」やオーディオの「音飛び」を引き起こす最たる原因です。CPUやGPUの使用率には現れないボトルネックであるため、LatencyMonなどの専用ツールでの監視が不可欠です。

ボトルネック診断に推奨される監視ツールは?

これらの多岐にわたる指標を同時に監視・記録するためには、以下の専門的なソフトウェアの活用が推奨されます。

ステップ1: MSI Afterburner + RTSSでOSDをセットアップ
ステップ2: HWiNFOで詳細な温度/電力データをロギング
ステップ3: ゲーム実行中にデータを比較し、使用率の偏りやクロック低下を特定

主要な診断ツール:

  • MSI Afterburner + RivaTuner Statistics Server (RTSS):
    • ゲーム画面上にCPU/GPU使用率、温度、FPS、クロック速度などの主要な指標をリアルタイムで重ねて表示(OSD機能)できます。
    • 長時間プレイ中のデータをファイルに記録(ロギング)する機能も備えています。
  • HWiNFO
    • CPU、GPU、メモリなど、PC全体の極めて詳細なハードウェア情報(温度、電圧、クロックなど)をリアルタイムで監視し、ログとして保存できます。
    • MSI Afterburnerと連携させることで、通常表示されないVRAMジャンクション温度などの詳細項目をOSDに追加できます。
  • LatencyMon
    • システムドライバやハードウェア割り込み処理の遅延(レイテンシ)を診断し、ラグや音飛びの原因となっているドライバを特定するために使用します。

まとめ:PCボトルネック診断と解消のためのロードマップ

CPUとGPUのボトルネック解消は、リアルタイムの監視データの分析から始まります。本記事で解説した主要な監視指標は以下の通りです。

  • 中核指標(使用率のバランス):CPU使用率とGPU使用率のどちらが高いかを監視し、ボトルネックのタイプを特定します。
  • 安定性指標(熱と電力):CPU/GPU温度と動作クロックを監視し、サーマルスロットリングによる性能低下(隠れたボトルネック)がないかを確認します。
  • 補助指標(メモリ・ストレージ):VRAMやRAM使用量、およびDPC/ISR実行時間を監視し、メモリ不足やドライバ遅延によるカクつきを診断します。
  • 推奨ツール:MSI Afterburner/RTSSやHWiNFOを用いて、これらの多岐にわたる指標を同時に監視・記録することで、ボトルネックの原因を客観的に特定できます。

単なるベンチマークスコアに頼るのではなく、これらの包括的な監視指標を用いて、あなたのPCが本当に性能を出し切れているかを判断し、ボトルネックを解消することで、より快適なPC環境を実現してください。

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