※本記事は1つの情報源としてご活用ください。重要な変更を加える場合は事前にバックアップを取り、複数の情報源も参考にしながら操作してください。
実家のパソコンがWindows 10のままでも、直ちに使用をやめたり、急いで買い替えたりする必要があるとは限りません。個人向けの拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)に登録済みなら、2027年10月12日まで対象のセキュリティ更新を受けられます。まず親本人の同意を得て、ESUの登録状態とWindows 11への対応可否を確認しましょう。
- 実家のWindows 10 PCで最初に確認する項目
- 個人向けESUの対象条件と3つの登録方法
- Windows 11へ移行するかESUで様子を見るかの判断基準
帰省中に行う作業は、現在の状態確認、ESUの確認・登録、Windows 11への移行判断の3段階です。すべてを一度に終わらせるのではなく、次に行うことを家族で決められれば十分です。(専門知識は不要です!)
帰省中は「現状確認・ESU・移行判断」の3ステップで進める
実家のパソコンを確認するときは、いきなり設定を変更したり、Windows 11へのアップグレードを始めたりしないことが大切です。
まず現在の状態を確認し、Windows 10向けのESUが有効かを見たうえで、今後の移行方針を決めます。
| ステップ | 確認すること | 今回の終了ライン |
|---|---|---|
| 1. 現状確認 | Windowsのバージョン、更新状態、ESU登録状態 | 登録済み・未登録・不明のいずれかを確認する |
| 2. ESU確認・登録 | 対象条件、Microsoftアカウント、登録方法 | 登録を完了するか、必要な情報を整理する |
| 3. 移行判断 | Windows 11への対応可否 | 移行する・後日行う・ESUで待つのいずれかを決める |
30分程度で確認できる場合もありますが、Windows Updateのダウンロードや再起動、バックアップ、Windows 11への移行には時間がかかることがあります。帰省中にすべて完了させることを目標にせず、状況を把握して次の予定を決めるところまででも問題ありません。
最初に親本人へ確認内容を説明する
親のパソコンであっても、家族が無断で設定やアカウントを変更するのは避けましょう。
作業を始める前に、次の内容を説明して同意を得ます。
- Windows 10の更新状態を確認すること
- Microsoftアカウントへのサインインが必要になる場合があること
- ESUへ登録すると、2027年10月12日まで対象のセキュリティ更新を受けられること
- Windows 11への対応可否を確認すること
- 大きな更新やデータ移行は別日に行う可能性があること
⚠️ アカウントや設定を勝手に変更しない
Microsoftアカウントの新規作成、Windowsバックアップの有効化、Windows 11への更新は、パソコンの利用者本人に内容を説明してから行ってください。家族のアカウントを便宜的に使うと、今後の本人確認やライセンス管理が複雑になることがあります。
帰省中に確認する範囲を先に決める
作業時間が限られている場合は、「今日は確認だけ」「ESU登録まで」「Windows 11の対応確認まで」のように範囲を決めておくと進めやすくなります。
特にWindows Updateで大量の更新が残っている場合や、Microsoftアカウントのパスワードが分からない場合は、その場で無理に完了させない方が安全です。
大きな更新やデータ移行は別日に分けてもよい
Windows 11に対応しているPCでも、帰省当日にアップグレードを実行する必要はありません。
使用中のソフト、プリンターなどの周辺機器、重要な写真や書類を確認し、十分な時間を確保できる日を決めてから実施できます。今回はESUの登録状態を確認し、次回の作業日を決めるだけでも意味があります。
Windows 10のままでもESU登録済みなら直ちに使用停止ではない
Windows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了しました。通常サポート終了後もパソコンは起動しますが、ESUに登録していない場合、Windows 10向けの無料のセキュリティ修正や通常の技術サポートは受けられません。
一方、対象の個人向けPCをESUへ登録すれば、2027年10月12日まで「緊急」および「重要」に分類されるセキュリティ更新を受けられます。
Microsoftは2026年6月25日、既存のWindows Experience Blogに編集注記を追加し、個人向けESUの提供期間をさらに1年間延長すると案内しました。すでに個人向けESUへ登録済みのPCは、再登録しなくても新しい終了日まで自動的に継続されます。
最新の提供期間と条件は、MicrosoftのWindows 10コンシューマー向けESU公式ページで確認できます。延長発表の原文は、Windows Experience Blogに掲載されています。
Windows 10の通常サポートは終了している
通常サポートが終了したからといって、2025年10月15日から突然PCが使えなくなったわけではありません。
ただし、ESU未登録の間は、Windows 10のサポート終了後に公開された対象のセキュリティ更新を受けられず、マルウェアなどの影響を受けやすい状態になります。インターネット、メール、ネット通販、ネットバンキングなどに使うPCでは、登録状態を確認しないまま放置しないことが大切です。
個人向けESUは2027年10月12日まで利用できる
個人向けESUは、Windows 11への移行に時間が必要な家庭向けPCへ、一定期間セキュリティ更新を提供する制度です。
プログラムの終了日までは途中からでも登録できます。登録が完了すると、2025年10月14日の通常サポート終了後に公開された対象の「緊急」および「重要」更新も配信されます。ただし、登録前の期間は保護が弱い状態になるため、未登録と分かった場合は早めに登録方針を決めましょう。
ESUは通常サポートを復活させる制度ではない
ESUに含まれるのは、主に重大なセキュリティ問題へ対処するための更新です。新機能、一般的な不具合修正、製品の機能向上、通常の技術サポートは提供されません。
そのため、ESU登録後も「このまま何年もWindows 10を使い続けられる」と考えるのではなく、Windows 11への移行準備に使える猶予期間として捉えるのが適切です。
ステップ1|Windows 10のバージョン・更新・ESU登録状態を確認する
最初のステップでは、設定を大きく変更せず、WindowsのバージョンとWindows Updateの画面を確認します。
Windows 10 22H2と対象エディションか確認する
個人向けESUの対象は、Windows 10 バージョン22H2のHome、Professional、Pro Education、Workstationsエディションです。
Windowsのバージョンとエディションは、次の手順で確認します。
- スタートボタンを右クリックします。
- 「設定」を選択します。
- 「システム」を開きます。
- 「バージョン情報」を選択します。
- 「Windowsの仕様」にあるエディションとバージョンを確認します。
詳しい確認場所は、Microsoft公式のWindowsデバイス情報の確認方法でも案内されています。
バージョンが22H2ではない場合は、先にWindows Updateの状態を確認してください。ESU登録の案内は、必要な更新が未適用だと表示されない場合があります。
Windows Updateを開いて未完了の更新を見る
続いて、次の場所を開きます。
- 「設定」を開きます。
- 「更新とセキュリティ」を選択します。
- 「Windows Update」を開きます。
「再起動が必要です」「更新に失敗しました」「更新を一時停止しています」などの表示がないか確認します。
再起動待ちの場合は、親本人へ説明し、開いている文書や作業中のデータを保存してから再起動します。更新エラーが出ている場合は、エラーコードや表示内容をメモし、その場で繰り返し強制終了しないようにしてください。
同じ画面でESUの登録状態を確認する
個人向けESUの登録状態は、「設定」から「更新とセキュリティ」「Windows Update」と進んだ画面で確認できます。
登録条件を満たしている未登録PCには、ESUへ登録するための案内が表示されます。登録済みの場合は、ESUに登録されていることを示す表示を確認できます。
ESUを有料で購入している場合は、Microsoftアカウントの注文履歴も補助的な確認材料になります。ただし、現在操作しているPCが登録済みかは、Windows Update画面で確認するのが基本です。
ステップ2|未登録なら本人のMicrosoftアカウントでESUへ登録する
ESU未登録と分かった場合は、対象条件とMicrosoftアカウントを確認してから登録を進めます。
詳しい画面操作や、登録リンクが表示されない場合の確認方法は、Windows 10 ESUの詳しい登録手順で解説しています。
登録前に対象PCとMicrosoftアカウントを確認する
個人向けESUへ登録するには、PCが次の条件を満たしている必要があります。
- Windows 10 バージョン22H2である
- Home、Professional、Pro Education、Workstationsのいずれかである
- 最新のWindows Updateがインストールされている
- 管理者権限のある個人用Microsoftアカウントを使用する
- 登録に使用するMicrosoftアカウントが子ども用アカウントではない
普段ローカルアカウントでWindowsへサインインしている場合は、ESU登録時にMicrosoftアカウントへのサインインを求められることがあります。
⚠️ 会社や学校が管理するPCは家族だけで登録しない
キオスクモードのPC、Active DirectoryドメインやMicrosoft Entraへ「参加」しているPC、MDMで管理されているPCは、個人向けESUには登録できません。一方、職場または学校アカウントがMicrosoft Entraへ「登録済み」であるだけのPCは対象になる場合があります。「参加」と「登録済み」は異なるため、判断できない場合は勤務先や学校の管理担当者へ確認してください。
設定同期・Rewards・購入の3つから選ぶ
Microsoft公式ページでは、個人向けESUへ登録する方法として次の3つが案内されています。
PC設定を同期する
Windowsバックアップを使ってPC設定を同期する方法です。追加費用なしでESUへ登録できます。
Microsoft Rewardsを使う
1,000 Microsoft Rewardsポイントを交換して登録します。親本人のアカウントに必要なポイントがある場合の選択肢です。
1回限りの購入
30米ドルまたは現地通貨相当額に、適用される税金を加えた金額で購入します。日本での実際の金額は登録画面で確認してください。
どの方法で登録しても、対象となるセキュリティ更新の提供期限は2027年10月12日です。
追加費用なしで登録する場合に必要なのは、Windowsバックアップを使ったPC設定の同期です。写真や書類などをOneDriveへ保存するフォルダーバックアップは別の項目であり、ESU登録のためにすべてのフォルダーを同期する必要があるとは限りません。
Windowsバックアップの画面では、PC設定とOneDriveのフォルダーバックアップがあわせて表示される場合があります。親本人と画面を確認し、必要のないフォルダーまで勝手に同期しないようにしてください。
同期される設定やファイルの範囲は、Microsoft公式のWindowsバックアップ案内で確認できます。
Microsoftアカウントがない場合は勝手に作成しない
親がMicrosoftアカウントを持っていない場合は、登録の目的と今後の管理方法を説明してから作成します。
少なくとも次の点を本人と確認してください。
- 登録に使用するメールアドレス
- パスワードを本人が管理できる方法
- 本人確認用の電話番号や予備メールアドレス
- 将来ESUの状態を確認する人
- 他の家族と共有する必要がある情報の範囲
パスワードを紙へ書く場合は、PCの横や誰でも見える場所へ置かないようにします。家族がパスワードそのものを預かるのではなく、本人が回復手段を利用できる状態を整えることが重要です。
一つのESUライセンスは最大10台の対象PCで使用できますが、ライセンスは登録に使ったMicrosoftアカウントへ関連付けられます。管理のしやすさを考え、原則として親本人が継続して管理できるアカウントを使用しましょう。
ステップ3|Windows 11へ移行できるか確認して次の方針を決める
ESUはWindows 11への移行を準備するための猶予措置です。ESU登録の確認とあわせて、現在のPCがWindows 11の要件を満たしているかも調べておきましょう。
PC正常性チェックで対応可否を確認する
Windows 11への対応可否は、Microsoftの「PC正常性チェック」アプリで確認できます。
- タスクバーの検索欄へ「PC正常性チェック」と入力します。
- 検索結果から「PC正常性チェック」を開きます。
- Windows 11の項目にある「今すぐチェック」を選択します。
- 対応しているか、要件を満たしていない理由が表示されるか確認します。
アプリが入っていない場合は、Microsoft公式のPC正常性チェック案内から入手方法を確認できます。
Windows 11の主な要件には、対応するプロセッサ、4GB以上のメモリ、64GB以上のストレージ、UEFIおよびセキュアブートへの対応、TPM 2.0などがあります。個別の仕様を家族だけで判定するより、まずPC正常性チェックの結果を確認する方が分かりやすいでしょう。
詳しい最小要件は、Windows 11のシステム要件で確認できます。
対応している場合は移行日とバックアップを決める
PC正常性チェックで対応していると表示されても、その場ですぐにWindows 11へ更新する必要はありません。
アップグレード前に、次の項目を確認します。
- 重要な写真や書類のバックアップがあるか
- 日常的に使用しているソフトがWindows 11へ対応しているか
- プリンターやスキャナーなどの周辺機器が使えるか
- Microsoftアカウントやメールのパスワードを確認できるか
- 更新後に家族が連絡を取れる時間帯か
- 数時間程度PCを使えなくても困らない日か
準備が整っていれば移行日を決めます。時間が足りない場合は、ESUの登録状態を確保してから、後日あらためて作業しても問題ありません。
非対応または判断できない場合はESUで時間を確保する
Windows 11の要件を満たさない場合や、対応可否をその場で判断できない場合は、まずESUへ登録してセキュリティ更新を受けられる状態を確保します。
| 確認結果 | 帰省中の判断 | 次に行うこと |
|---|---|---|
| Windows 11対応 | 移行準備を進める | バックアップと使用中ソフトを確認し、実行日を決める |
| Windows 11対応だが時間不足 | 今回はESU状態を確認する | 帰省後または次回訪問時に移行する |
| Windows 11非対応 | ESUで猶予を確保する | 2027年10月12日までに今後の使い方を家族で検討する |
| 会社・学校管理PC | 家族では変更しない | 管理担当者へ確認する |
ESUへ登録した後でも、PCがWindows 11の要件を満たしていればアップグレードできます。ESUに登録した後も、期限までWindows 10を使い続ける必要はありません。
帰省中に終わらないときは確認結果を残して安全に引き継ぐ
Microsoftアカウントの確認やWindows Updateに時間がかかり、帰省中に作業が終わらないこともあります。
その場合は、途中で無理に設定を変えるより、確認できた情報を残して次回へ引き継ぎましょう。
確認した内容を家族で共有できるメモに残す
帰省後へ引き継ぐ確認メモ
- 確認した日付
- PCを普段使用している人
- Windows 10のエディション
- Windows 10のバージョン
- Windows Updateの状態
- ESUが登録済み・未登録・不明のどれか
- Microsoftアカウントを管理している人
- PC正常性チェックの結果
- 表示されたエラーコード
- 次回行う作業
- 家族が再度対応する予定日
パスワード、PIN、本人確認コード、回復コードそのものは、共有メモへ記載しないでください。必要な場合は、本人が管理できる安全な方法を別途決めます。
帰省後に遠隔操作する場合は接続範囲を決める
帰省後に画面共有や遠隔操作で続きを行う場合も、親本人の依頼と同意を前提にします。
誰が、何のために、どこまで操作するのかを決め、最初は画面共有だけで状況を確認する方法が安全です。必要がないのに常時接続や無人接続を有効にしないようにしましょう。
遠隔操作を始める前の確認事項は、親のPCを遠隔操作する前の安全ルールで詳しく解説しています。
家族だけで難しい場合は外部サポートも選択肢にする
次のような場合は、家族だけで作業を続けず、訪問・持込・リモートなどの外部サポートを利用する方法もあります。
- 帰省期間内にESU登録や更新が終わらない
- 親が一人でアカウント操作を進める必要がある
- 重要なデータのバックアップ方法が分からない
- Windows Updateで繰り返しエラーが出る
- Windows 11への移行作業に不安がある
- 家族が遠方で継続的に対応できない
外部サポートへ依頼する場合は、Microsoft公式窓口なのか、独立した民間サービスなのかを区別してください。また、基本料金だけで判断せず、出張料金、作業料金、追加料金、キャンセル料、データ移行の範囲を見積もりで確認します。
本人に代わって家族が依頼するときは、親のPCサポートを家族が依頼するときの確認事項を先に整理しておくと、申込者、立会者、見積もりの承認者を明確にできます。
よくある質問(FAQ)
ESUに登録済みかどこで確認できますか?
「設定」から「更新とセキュリティ」「Windows Update」と進むと、個人向けESUの登録状態を確認できます。有料で購入した場合は、Microsoftアカウントの注文履歴も補助的に確認できます。
親がMicrosoftアカウントを持っていない場合はどうしますか?
個人向けESUの登録には、管理者権限を持つ個人用Microsoftアカウントへのサインインが必要です。親本人へ目的を説明し、本人が管理できるメールアドレスと回復方法を確認してから作成してください。
子世代のMicrosoftアカウントで親のPCを登録できますか?
条件を満たせば登録できる場合がありますが、原則として親本人が継続して管理できるMicrosoftアカウントを使用する方が分かりやすいでしょう。同じMicrosoftアカウントに関連付けられたESUライセンスは、条件を満たす最大10台のPCで利用できます。
会社支給や会社管理のWindows 10 PCも同じ方法で登録できますか?
Active DirectoryドメインやMicrosoft Entraへ参加しているPC、MDM管理PC、キオスクモードのPCは、個人向けESUには登録できません。ただし、Microsoft Entraへ登録されているだけのPCは対象になる場合があります。違いが分からない場合は、家族で変更せず組織の管理担当者へ確認してください。
ESU登録後でもWindows 11にアップグレードできますか?
PCがWindows 11のハードウェア要件を満たしていれば、ESU登録後でもアップグレードできます。重要なデータのバックアップと、使用中のソフトや周辺機器の対応状況を確認してから実施してください。
まとめ:実家のWindows 10 PCは3ステップで確認する
実家のPCがWindows 10のままでも、状態を確認せずに慌てて買い替える必要はありません。帰省時は、次の順番で確認しましょう。
- Windows 10の現状を確認する:22H2、Windows Update、ESU登録状態を確認します。
- 未登録ならESUの方法を選ぶ:PC設定の同期、Microsoft Rewards、1回限りの購入から、親本人と相談して選択します。
- Windows 11への対応可否を調べる:PC正常性チェックを使い、移行するかESUで猶予を確保するか決めます。
- 本人の同意を前提にする:アカウント作成、バックアップ、OS更新を無断で進めないようにします。
- 終わらなければ結果を引き継ぐ:パスワード以外の確認結果と次回作業をメモに残します。
個人向けESUは2027年10月12日まで利用できますが、通常サポートを復活させる制度ではありません。セキュリティ更新を受けられる状態を確保したうえで、Windows 11へ移行する時期を家族で決めておくことが大切です。
帰省中に作業が終わらない場合は、無理に進めず、安全な遠隔支援や外部サポートへ引き継げるように確認結果を整理しておきましょう。

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